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トロリー線の張り替え作業ってどんなお仕事?

こんにちは!
JR鉄道電気工事や電車線(トロリー線)工事など、鉄道インフラの電気設備を専門に手掛ける名泗架線工事株式会社です。
このコラムでは、鉄道の安全運行を支える電気工事や設備保守の現場について、分かりやすく情報を発信しています。
今回は、鉄道電気工事の中でも重要な「トロリー線の張り替え作業」について詳しくご紹介いたします。

そもそもトロリー線とは?

トロリー線の説明 「トロリー線」とは、電車線の一部であり、列車の上部に設置されたパンタグラフと接触して電力を供給する重要な電線です。
このトロリー線は、走行による摩耗が避けられないため、定期的な点検と交換が必要になります。
点検には、ドクターイエローなどの専用検測車が使用され、レーザーで摩耗状況を正確に測定します。
最近では、摩耗を自動検知できるセンサー内蔵型トロリー線も導入が進んでおり、メンテナンスの効率化が図られています。

トロリー線の張り替え作業の流れ

トロリー線の張り替えには、「延線車」と「作業車」という2種類の専用車両を使用します。
延線車には、長さ約1500mのトロリー線が巻かれたドラムが搭載されており、これを少しずつ引き出していきます。
一方、作業車は高所作業台を備えており、作業員が安全に線の取り付け作業を行えるようになっています。

作業時は安全のため、電車線への通電を停止し、ディーゼルエンジンで車両を動かします。
新しいトロリー線はそのまま使用せず、「プレストレッチ」と呼ばれる伸ばし作業を事前に行います。
2tの力を加えてあらかじめ伸ばしておくことで、実際の張設時に1tの張力でちょうど良い状態に仕上げるのです。
これにより、温度変化などによる弛みを防ぎ、電車線の安定した電力供給を保てます。

古いトロリー線は、取り外した後にドラムへ巻き取り回収します。
これら一連の作業は、鉄道の運行に支障が出ないよう「終電後から始発前まで」の限られた時間で行われます。
夜間に集中して行う高度な作業であり、正確さとスピードの両方が求められる重要な業務です。

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